左目の奥に畑があってそこに生えている人参の話をお前にしたことはなかったが、
もう全部諦めたので暑気払いだと思って聞いてくれと思って(お前にはいってない)、
頭の中に田畑を作れるキットが通学路の農協で売っていて高校の頃買って、
点眼すると瞼の裏側に微生物が住み着き抜けて目の裏に潜り込んだ睫毛や埃や脳みその表層部分を分解して土に変え、
裏庭ほどの小さな畑を五年ほどかけて中側に立てたのだったが、
その頃はそれきりで何も植わさることはなく初めてピンセットを買った頃夜町で車風の皮膚病にかかって全般的に顔を赤くした頃読んでいた犬漫画(ニャンコ)の一番グロい見開きの死に方の影響でトン汁に使った人参の頭の部分の残飯を上瞼の中に座薬のように滑り込ませたといったら笑うか・(文字化け)
どこかつれてってくれないか薬と殺すぞ薬を目に打ち体調を崩してヘルペッスが出たときは服用をやめてしていたら、
夜夢で見ることしか出来ない(出来ない)が確かに畑に人参の芽が出たのだった。
三年は怖かったそれ以降は見て見ぬ振りをし、毎日二十分点眼は欠かさなかった、生き物も点眼したしラーメンも点眼した、
目だけではいけない(ちゃんと判っているわけではない)のでボールペンでの綺麗な線の弾き方も、家では出来ないので(出来ない)授業中ずっとずっと練習してきた。
授業がなくなってから地に足と紙に手がつかなくなりどんどん体がめくれ上がってしまったが、
結果だけは出さなくてもよかったのでこうして今までサントリーのぽかりばかり飲んでいられたのだったよ。
(小さい子からの質問)「ハンバーグと人参ではどちらが色鮮やかなの?」
「本当に色鮮やかなものは夜飛ばない鳥にしか見えないんだよ。だからどっちでも一緒!
私たちの目に映るもののちくま新書以外で大きい差のあるものはだからないんだ」
故郷という語の大きさの網目に引っかかるものを持たないから今日も明日も手は二本、足は二本みたいな……。
図で書いてみる。
ハーブ/ハーブ/ハーブ/ハーブ畑/
時間の流れ→
(夜)            (朝)
/ジャンプOKこの辺りから/
ハーブ/ハーブ酒/ハーベストクッキー/
少しは判るかな(いいことはないけれど)。
ずっと練習してきちゃことは無駄だったが無駄なりの人参が鈴生りに実り、
とらないうちに大半がしぼみ、
足もなければ腕もないまま人参に邪魔されて髪の毛も生えなくなってきて、
それでもいつかその人参で飛び切りのトン汁か何か作れるのだろうと思っていたのだったが、
今にして思えば味噌と人参だけではトン汁を作ることは出来ないし、
どころかその足りない肝心の部分は誰かが持ち寄って助けてくれるだろうと思っていたのだった。
(中程度の子からの質問)「味噌って?」
「脳味噌のことだよ」
「すいません、ちょっと声遠いんでもう少し高く語っていただけませんか?あと差別用語はちょっと……」
判りやすいからってなんでも図で説明していたら誰もこなくなった!
伝わりやすいから科白にしていたら漢字が書けなくなった!
何かのせいにするのは現在の宝物なので反省は出来ないがこれで何が出来るかな?+ちょっと駄目だったね×年齢×睡眠過足・!(びっくりびっくり!)
飛び切りの知るものでも作ろうと人参を有耶無耶にして、
頭が痛い!頭が痛い、
頭の中にもう何もない。
     (↑ずっと)