目の利かぬ嫌なジジイがいて、
たいがいがゴミに見えている。
空もゴミだし鳥もゴミだし、彗星もゴミもゴミに見えている。
可愛い子が綺麗なものを拾ってきても、
どうせゴミじゃないかとはなから疑ってかかる。
「これはここがすごい綺麗ですよ(感情移入できないのでこいつはおざなりに書きます)」
「そんなことはいい。ゴミじゃないってことだけ教えてくれ。それで充分美しいと判る」(こっちも適当だ、やる気なんかねえよ)
判りたいだけで見る気はないのだろうし、
ぶつけたいだけで、判って欲しいわけではないのだろう。
ゴミじゃありません証明書が限りなくゴミだよなとはジジイはどうせ思わないのだろう。
結局きれいなゴミかも知れない怖さに目を開けられず、
聞きたいのはゴミクズのような自分の慰め、
そんなこんなでどいつもこいつもゴミだという話を延々繰り返している。